人間性。

交差点を車が曲がろうとする時、歩行者が横断歩道を渡っている風景をよく見かけるが、その中には、ゆっくりと横断歩道を渡る人がいる。

たしかに、歩行者優先なのでゆっくり歩いて渡っても問題はないのだが、小走りで渡ればその分、車も待たなくて済む。どうして、そうしないのか?と毎度、不思議に思う。そういうと、「青なんだから、急ぐ必要はない。」「そんな細かいこと、どうでもいい。」と言われてしまうかもしれないが、どうも品がなくていけない。そういう些細なところに、人としての道徳心が垣間見える。

100円ショップで、一つ二つの商品に1万円を出す人も、歩きながらスマホを見ている人も同じで、どうも様子がよろしくない。マナーも品もあったものではない。

品行方正な言い方をすれば、“譲り合いの精神”ともいうべきものが欠落しているように思える。相手がいることを完全に忘れ、独り善がり。

こういう人は、いざ自分がその立場になると烈火の如く怒り出すから始末が悪い。

 

野に租であるが、碑ではない。

ワーワー騒ぎ立てる世の中だからこそ、最後の一線。人間としての品格は持っていたいものだ。